「強襲旅団ガングリオン」設定 作:まりえしーる 発表日: 2005/01/27(Thu) 10:18

「真理のためなら銀河系のひとつやふたつ吹き飛んだって安いものだ」。ビッグ・バンを再現し、それを観測することで宇宙誕生の神秘を解読しようとするマッド・サイエンティスト・大宅助六博士。彼は5万光年末ジャンボの一等プラス前後賞で得た財産を武器に、冥王星に大規模な実験設備を建設し「セカンド・ビッグ・バン計画」を推進中。それは銀河系を消滅の危機に追い込む悪魔の陰謀であった。

博士は外部からの妨害に対抗するべく宇宙の荒くれ傭兵を集めた私設軍隊「寿 GO AHEAD」を設立、「戦争の娘」さなぎ・むじな・かすよ3姉妹をリーダーに据え「ブスのフラット・スリー」と呼ばれる強力なディフェンス・ラインを冥王星周囲に築く。当然のことだが、敵から「ブス」と呼ばれる3姉妹は個性の違う美人ぞろい。インテリ・メガネ・クールの長女、神がかり系霊感妖艶巫女タイプの次女、ドジで泣き虫・でも頑張る妹系の三女、これで磐石か。安易すぎるか。

助六博士の野望を知った宇宙最大の治安維持組織「銀河ふれあい会」防犯係の最高責任者ムギレット・テレキャススキー大佐は、「セカンド・ビッグ・バン計画」を阻止することを「銀河ふれあい会」足立支部の防災パトロール隊「よまわり〜ず」に命ずる。「よまわり〜ず」の正体は、存在すること自体が極秘事項の対テロ特殊工作グループ「強襲旅団ガングリオン」であった…。

助六博士の背後には、「スペース・マネー・ゾンビ」ロジャーT率いる宇宙マフィア「ハイキンズ」の存在が。ロジャーTは、太陽を遮断壁で囲みエネルギーを独占、氷河期パニックに乗じて太陽光線を小売するという前代未聞の悪徳商売でボーダイな富を築いた男。「日照権販売ビジネスさ」。彼は助六博士の計画は脅迫のネタとして新たな金儲けに使えると考え、博士をサポートする。しかしロジャーTにとっては博士は代替可能な消耗品…。そして助六博士もまた、ロジャーTの地位を奪うことをもくろんでいる…。

ストーリーをふくらますためのオマケ:「全宇宙をプログラミング言語LISPで記述する」という、なんだかよくわからない目標に命を捧げる特殊思想集団「LISP MATES」。彼らは「今まで書いたコードが無駄になるから」という理由で、助六博士の計画を頓挫させるためガングリオンと協力関係を結ぶ。しかし目的のためなら衛星程度はヘーキで破壊するガングリオンの行動には批判的(「またコード書き直しかよー」)で、両者の間には「いつか敵対する」という緊張感がある。LISP MATES 同士の会話は LISP訛りが激しく(「クダーのクダーのカー」とか「カーのカーのクダーのカー」とかが頻出)、部外者には理解できない。実は LISP MATES の教祖「黒いデーヤモンド」は、助六博士の実験が持つ意義に共感を覚えてもいた…。


3姉妹のその後設定:
長女さなぎはシリーズ中盤に、なんと味方のはずのロジャーTの毒牙にかかり性の奴隷に。その後銃で自害します。
次女むじなはシリーズ終盤、助六博士暗殺計画を霊感で察知し、博士の身代わりとなって死にます。
一人残された三女かすよは、「戦争の娘」の血に目覚め勇猛果敢な指揮官に大化けしてガングリオンを徹底的に苦しめ、最終回直前のシリーズ最大の戦闘シーンに臨みます。

百田畑 影未(ひゃくでんぱた かげみ)の設定:
ガングリオンの女性隊員。コードネーム「ピンク」。超遠距離射撃のエキスパート。レーダー射程外から撃ち込まれる彼女の光波砲は一撃必中で、敵を恐怖のどん底に突き落とす。私生活ではシリーズ中盤に超遠距離恋愛が破局を向かえ、酒を飲むと荒れて記憶を失い、朝目覚めると常に下着を履いてない自分に気付くようになる。
霊感で影未の弾道を読む「戦争の娘」次女むじなとの数度に渡る戦闘は熾烈を極めるが、徐々に互いの実力を認め合い超遠距離の奇妙な友情が芽生える。
シリーズ終盤、遂に冥王星単独侵入を果たした影未はライフルで助六博士暗殺を謀るが、霊感で危機を察知したむじなが弾道に身を挺し阻止する。スコープ越しにむじなの死を目撃した影未は、好敵手を意図せず殺してしまったショックで銀河系No.1と謳われた射撃センスを永久に失う。
シリーズ開始時はネコ耳カチューシャを装着し「うーきききき」と笑う、射撃がうまいだけのバカ女だが、徐々に陰影が深くなり、それとともに出番も減少していく。


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